自閉症息子の散髪はお風呂場で― 美容室トラウマから始まった“セルフカット奮闘記” ―

日常のこと

はじめに:理容室・美容室は高すぎるハードル

うちの四男ギャンギャンは、重度の知的障害を伴う自閉症の14歳。
感覚過敏による「髪を切られる感覚」が大ッキライ!
さらに、衝動性が高く「じっと座っていること」がとても苦手です。

理容室や美容院でじっとおとなしく座るなんて…無理すぎる!!!
そんなわけで我が家では、“セルフカット in 自宅”が定番スタイル


美容室トラウマ:「こんな子、切れません」の一言

ギャンギャンがまだ小さい頃、子ども向け理容室に行ったことがあります。
大きなボールプールを備える(大人でも10人くらい入って余裕で遊べる。スゴイ!)かわいい内装に、子ども向けアニメのDVDを個別に観せてくれるお店。けれど現実は甘くなく…

  • 泣く
  • 叫ぶ
  • 首を振る
  • 手を出す
  • ハサミを奪おうとする

そして理容師さんからは

理容師さん
理容師さん

こんな子。危なくて切れないよ

仕方がない、当然の判断です。でも、私はショックでした。今思うと、ギャンギャンの存在を否定された気がしたんだと思います。
帰りの車の中で涙が止まらず、「やっぱり行かなきゃよかったな…」と自分を責めました。

この出来事が私にとって“理容室・美容室トラウマ”に。
そこから、我が家の散髪は「おうちスタイル」一択になったんです。


辿り着いた“お風呂場&全裸スタイル”

ギャンギャンは、ケープやエプロンもNG。着せてもすぐ脱ぐし、機嫌も最悪に。
髪が服にくっついてチクチク刺さるのもストレスです。

そこで編み出したのが、「お風呂場で服を着ないで&スピードカット」スタイル!

  • 服を着ていないから髪がつかない
  • 落ちた髪はシャワーでサッと流せる
  • 掃除がラク!
  • ただし冬は酷寒。浴室暖房が必須!

ギャンギャンの髪の特徴:とにかく多い・暑がり・太い!

  • 髪の毛の量が通常の3倍!
  • 伸びるのも3倍速!
  • そして太くて硬い!(これは私・なちょぱ譲り)

一度、丸刈りにしたら亀の子たわし状態なので「ギャンギャンちゃんの頭が腕や顔に当たると、ジョリジョリが痛い」と保育園で他の子どもから苦情が(笑)
だから今は、刈り上げ&前髪ナナメ切り(失敗しても目立たない)が我が家の定番スタイルです。

実際の現状写真です。


散髪は苦手。でも「かっこいいね!」の言葉はうれしい

約3週間に1回行う、毎回の散髪はやっぱり大変!

  • 首を振る
  • ハサミを取ろうとする
  • 声を上げる
  • 私の腰や腕も限界(笑)

でも翌日、先生や友達から「髪切ったんだね!かっこいい!」と言われると、
ちょっと照れくさそうに、うれしそうな表情を見せてくれます。

その笑顔に、私も「がんばってよかったな」と救われるのです。


我が家の散髪グッズ&工夫いろいろ

散髪セット(コスパ最高!)

  • バリカン(約5500円/Amazon)
     充電式&静音で初心者にも扱いやすい!
  • ハサミ・すきバサミ・くし(DAISO)
     100均でも十分すぎるクオリティ!

工夫ポイント

  • 事前準備が命!
     バリカン充電・ゴミ箱準備などで時短勝負。
  • お気に入りの音楽・おもちゃを活用
     防水タブレットもおすすめ。
  • 「あとちょっとだよ、えらいね」の声かけ
     進行状況を本人に伝えると少し落ち着くことも。(ほめ倒すのがポイント)
  • 機嫌を見極めて、散髪決行日を見定める!
     伸びてきたら数日観察→良さそうな日にGO!
  • 美容師さんの技を観察するのも重要!
     自分や兄弟のカット中に、技を盗み見して勉強(笑)

まとめ:その子に合った散髪スタイルがきっとある

理想通りにいかないことだらけだけど、
工夫を重ねるうちに「うちのスタイル」が見えてくる。

ギャンギャンのように、美容室が難しい子でも
各家庭でできる工夫が、きっとあると思います。

今では3週間に一度、お風呂場に「バーバー・なちょぱ」開店!
でも最近、ギャンギャンの背が伸びてきて立ちカットが難しくなってきたのが悩み(笑)


おわりに

子どもの特性に合わせて、日々奮闘しているママパパのみなさん。
うまくいかない日もあるけど、お互い工夫しながらがんばっていきましょうね。

今回も最後まで読んでくださってありがとうございました!

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